末っ子の意味である。
姉二人は、8才と生まれて8が月で亡くなった。病気である。
残ったのは、男3人で物心付くまで、男3人兄弟だとばかり思って
いた。
今や、その兄達も、病気が原因で他界し、自分一人となった。
勿論、父親も2歳のとき母親も自分が21才の時亡くなっている。
しかし、ことあるごとに兄達は、側にいるようような気がしている。
先日新聞で、斉藤茂吉の詩が載っていた。
「弟と相むかいてものをいふ互(かたみ)のこえは父母のこえ」
とあった。
自分も時より、塾生と笑うが、その笑い方、声は直ぐ上の兄と
良く似ている。「はっとする」し、複雑な気分にもなる。
遺伝子は、脈々と続く。「血は争えない」とよくいうがその通りである。
現在、怠慢のつけがまわり、苦境にある。生きていた時には、頼りにしなかった、兄貴達に相談したい気分になっている。
不思議なものである。「霊験」があるように思えてくるからだ。
しかし、「沈黙」あるのみである。
その沈黙の中に、ふつふつと感じるのが「働き者」の遺伝子である。
人の助けをかり感謝しながら「働く」しかない。このことである・・・・・